悠々として急げ

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再読のススメ

開高健の小説「輝ける闇」を久しぶりに再読しました。以前読んだのは大学時代だったからもう15年ほど経っています。


ベトナム戦争について、当時は何も知識がなく、どちらが勝利したのかさえ曖昧でした。
15年の間にベトナム旅行して、戦争の跡地やベトコンの地下道を見学したり、他の人の書いたベトナム戦争についての本読んだり…などなどベトナム戦争についての知識を増やすこと以外にも社会にでたり、留学したりと色んな体験しました。


そして今改めてこの本を読むと以前理解できなかったり、意味不明だったりした箇所がすとんと胸に落ちてきました。
また何年後かに読むときっと感想が変わってくるんだろうなと思います。
この本は「ベトナム戦争」について書かれていますが、その他の箇所も大変印象深いです。


例えば、ベトナム人の青年が日本人の作家に日本について質問する箇所

東京はどういう町かについて

「大きな町だね」
「それから?」
「人と自動車と家でいっぱいなんだ」
「よく聞きます」
「すぐ熱くなってすぐ冷たくなる。最新型なら何にでもとびつくね。でも三ヶ月で飽いちゃう。何でも三ヶ月だ。あまりたよりにするな」
「それから?」
「朝から晩まで自分のことばかり喋ってる」
「それから?」
「敏感だが冷血だ」
「それから?」
「それでおしまい」
豊富で貧しく、華麗で醜悪、軽薄で精悍な東京


読書の楽しさはその時の自分の状況や環境、気持ちによって、読んで受け取る印象が変わってくることもあると思います。
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by patisserie-miya | 2010-11-03 21:48 |